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2019年10月03日

結局最後の判定は・・・

先日、空手大会の審判講習会に参加した。

毎年行われる大会の審判を、やはり毎年人手不足ということで案内が来る。
我が世界松林流は一切の競技を行っていないので、お門違いといえばお門違いなのだが、市空連に
加盟させていただいている立場上、断るわけにも行かないので参加させていただいている。

毎年毎年、必ずルールの小変更がある。
実際問題、毎年変更されるルールを全部頭に入れている方は、どのくらいいるのだろうか?と
勘ぐってしまうほど毎年、小変更が行われるので、本当に審判員も大変だ。奇しくも全日本テコンドー協会?が
オリンピック強化選手と運営側の意見の相違で選手がボイコットしているという報道を見たが、
空手もトップの運営側と我々末端の組織間の齟齬が起きていないのかどうか、定かではないが末端側にすれば
「毎年良く変わるな〜!」「覚えるの大変なんですけど!?」って思われても仕方ないくらいだろう。
まあ選手の安全面や円滑な運営を鑑みての変更なのだろうが、覚える側は大変だ。
そして何より、来たるべき2020の東京オリンピックに向けてかなり気合が入ってるのもあるのだろうな。
しかし1回こっきりのオリンピック。複雑な思い。。

市空連(=全空連)主催の大会なので当然、形は4大競技流派(和道流、糸東流、松濤館流、剛柔流)の
基づく形(指定形)となる。審判の先生方は各流派から来ているため、自分の流派以外の形の詳細はわからない。
例えば同じ形、クーサンクー(公相君)は、別の流派では観空大(カンクウダイ)と呼ばれるのだが、同じ型でも
腰の落とし具合や立つ足幅の違い、手の位置等、詳細は異なるので、各流派の先生方が自分の流派の形の解説を行う。ここはうちの流派は腰をそれほど落としませんよ〜とか、ここはあえて足幅を狭めて立つのでおかしく見えますが、減点しないで下さい〜とか・・・。要は知らない他の流派の先生が見たら「腰が落ちてない」「立ち方がおかしい」等々、減点対象になるような箇所も事前に話しておくことで理解してもらうためのプレゼンだ。
これは4流派の先生方だから通じるが、我らの流派の動きは大会にはおおよそ不向きであるがゆえに、勝ち進むのは
至難の業なんだろうな。。。と
改めて思った次第。しかしながら我が松林流から100名を越すくらいの参加者があれば、うちらも説明ができるのかも知れないとすこし思ってしまった。数は力なのか。。


形は決勝以外は二人同時に行い優劣をつけるのだが、仮にほぼ同じスキル、実力を持った二人が同時に演武を行ったとき、その判定基準は「いかに少しでもおかしな動きをしたかどうか」となる。つまり減点法。ここの部分のおかしかったとか、腰が少し高かったとか、ちょっとでも「あれ?」と思った所があれば減点し、相手の勝ちとなる。
だが、本当に上手い二人が戦う場合、ともにミスなし、動きも同等レベル、遜色なし。と感じる場合、
その優劣はどこでつけるのか?

「トータルの印象」だ。

要は形と直接関係のない部分。名前を呼ばれた時に出てくる返事や歩き方、道着の着こなし、最後は表情にまで及ぶ。そりゃ仕方ない。形では優劣つけれないのなら出てくる時から”演出”して自分は形上手いですよと、オーラを出すしかないわけで。審判に「こいつできるな」を少しでも思わせられたら、それが勝ちにつながるのだ。だって腕にスピードセンサーを付けて月の速度を競ってるわけでもないのだからそなるのは自然だ。
人間が判断してるのだから。つきつめれば結局、大事なのは最後は印象。その印象で点数を取るには「演出」が大切なのだから。勝つためには俳優になれよ、ってことだ。劉衛流の形チャンピオン、喜友名諒など最たるもので、彼の形はまさにチャンピオンに相応しい動きだと思うが、あれほど常勝してる背景は、彼の醸し出す雰囲気、そして顔の表情も大いに関係してると思う。あそこまでいけば「顔芸」の域。歌舞伎役者も真っ青の眼力なのだ。
そりゃ、この表情されたら審判も点入れるよ・・・ってw。


最後の最後には印象で決まる、っていう空手の形の試合。
本質を知ってる側からすれば、そこに意味は見いだせるのだろうか・・・と少し思ってしまうような講習会だった。


https://www.youtube.com/watch?v=i0TN9Xi8Oaw




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