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2011年11月25日

”ハナディ”は、ダメよ

以前、スポーツ競技系空手の流派に在籍していた時、
やはり定期的に大会があり、試合がありました。

基本、「形」と「(自由)組手」があります。
以前は両方出ていましたが、松林流に(道場が)移籍してからも
形の試合に数年は出ていました。

沖縄空手は試合がありません。なので大会に向けた練習などは
しないのですが、子供たちにとってもモチベーションになるだろうと
いう事で参加していました。

でも全く勝てないんですね。

大会の形の試合に勝つ事を目的としてる道場ではないのでそこは許されない
訳ではないのですが、まあ〜勝てない。
中にはウマい子でいい成績を残す事もたまーにあったのですが。


なぜ勝てないのか?
単純に練習不足というのもあると思います。
でも大きな原因は、「判断基準の違い」による所も大きいと思います。

空手が本土に広まり、普及をするタイミングでやはり「競技化」の要素が
入りました。それ自体は普及には確かに欠かせない要素であったと思うし、
それがなければここまでポピュラーにはならなかったと思います。

しかし同時に競技の要素が入る事で、失われていったもの、ないがしろにされて
きた部分も確かにあります。

大会(試合)では、形の判断基準として「メリハリ」「技のスピード、力強さ」
「腰の高さ」「ため(間)」「気合い」
といった部分が審査対象になります。
もちろん共通した大切な部分もありますが、共通しない部分もある訳です。
腰の高さは競技系の方が圧倒的に低いですし、わざと技の間の”ため”とかも
ものすごいゆっくり、形を綺麗にやっている部分などもあります。
言い方に語弊があるかもしれないですが、競技系は見た目が綺麗、華やかです。


沖縄空手には「ハナディ」という言葉があるそうで、これは「やかな」の意味だそうです。
無意味に形を変え、華やかに見せる空手(形)の事をさすようで、これは
ウチナンチュの空手家には嫌われているようです(笑)。

確かに昔は「形をいかに綺麗に見せるか」に腐心した時がありましたが、
所かわればこうも価値観が変わるんだなと、驚いた記憶があります。


もちろん良し悪しはないと思いますが、僕たちは百年以上脈々と受け継がれて
きたこの泥臭い形を、しっかりと後世につたえていければと思います。




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この記事へのコメント
先生に『お前の型は踊りか』って指導されたことあったな~(笑)。ハナディって言葉は正直なところ初耳でした(照)。自分のところはほとんど方言使わなかったので。何年もやってると先生の動きのシンプルさに魅せられてくるんですよね~。
Posted by 沖縄の松林流OB at 2012年02月02日 07:47
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